サッカー日本代表の未来とジーコの罪 |
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2006年06月23日(Fri)
サッカー日本代表の未来とジーコの罪
日本代表のW杯ドイツ大会は終わりました。
否定的な意見も、感動をありがとうなども、賛否両論が渦巻いていますね。 今日は、某所で「ジーコは日本の選手をブラジル人と同じだと考えているのではないでしょうか?」というものがあったので、それについて、意見を書きたいと思います。 ◎ジーコの目指したもの 世界の戦術 日本人選手は、ブラジル人ほどではありませんが、個々のレベルは高いものを持つ選手がいます。 テストマッチでのドイツとの試合を、あるいは、ブラジル戦での玉田のゴールへの一連の流れを見ても、技術はあるのです。 ですが、日本人に向いているプレースタイル、戦術、そういった部分は、南米スタイルではなく、欧州スタイルのほうが適している、と考えられるのです。 ------------------------------------------------- その根拠は、まず第一に、現代サッカーの基本は、戦術の上に立脚された個人技、というものです。 南米の戦術というのは、明らかにここ10年、様変わりをしました。 かつて、南米はその個々人の選手の能力で魅せる試合を続けてきました。 ジーコ・ファルカン・ソクラテス・セレーゾのブラジル黄金カルテットや、ケンペス、マラドーナなどのアルゼンチンがその筆頭でしょう。 彼らは個人の力でゲームの流れを変えるだけのテクニックがありました。 それに立ち向かおうと、欧州では、イタリアがゾーンプレス、オランダがトータルフットボール、というものを開発したのです。 それまでの、欧州はイングランドに代表されるように、ロングボールを合わせるカウンターサッカーが主流でした。 しかし、82年大会で、イングランドが、マラドーナ率いるアルゼンチンにチンチンにされ(あの神の手ゴールはおいといても)マラドーナ一人に5人抜きされたことに衝撃を受けました。 それ以降、戦術の重要性を考え、欧州では試行錯誤が繰り返されたのです。 まず、オランダのトータルフットボールは90年代ではなく70年代後半ですが、実際、完成されたのは80年代後半から90年代にかけての、フリット・ライカールト・ファンヴァステンのオランダトリオの活躍があってからのことです。 そもそも、トータルフットボールとはどういうことかといえば、全員攻撃全員守備のことで、キャプテン翼で言うところの、松山くんひきいる、ふらののサッカーですね。 これは、現在では、サイドバックの攻撃参加や、リベロといわれていた、DFの選手の、オーバーラップによる、攻撃参加などにみられます。 ソレをさらに、守備に偏重させたのがゾーンプレスです。 これは加茂ジャパンで有名になった言葉ですが、ピッチをゾーンにわけ、そのゾーンに、常に三角形の形で相手を追い込みボールを奪い、攻撃をしていく、という戦術です。 これらがここ10年で主流となり、今ではどこの国でも行われているスタイルですね。 このような戦術がまず、欧州により完成されました。 そして、90年代のボスマン判決により、EU国内の国籍はフリーという、移籍の自由が認められることにより、一気に欧州のレベルが上がってきたのです。 すると、今まで、南米選手を入れると、各国欧州リーグでは、そのリーグの国籍以外の選手枠が、限られていたのが、欧州国籍であれば自由に国籍を問わず外国人枠に触れないので、かつてより多く流入されるようになりました。 そして、南米の各国代表クラスの選手が、欧州でプレーすることにより、欧州スタイルを、母国に持ち帰り、さらに練度に磨きをかけたのです。 そこに、欧州の戦術というものに、南米特有のテクニックが加味されたことにより、そのレベルは格段にあがり、ここ3大会でみてもブラジルが2回も優勝をあげているのです。 それに負けじと、欧州各国のリーグや代表チームでも技術のある選手の発掘、育成が行われてきました。 たとえば、イタリアのロベルト・バッジオ、デル・ピエロ、トッティ、フランスのジダン、チェコのネドヴェド、ロシツキーなどブラジルやアルゼンチンの、テクニシャンに勝るとも劣らない選手が出てきました。 90年のイタリア大会以前の欧州の代表チームは、大柄でパワーファイター的な選手が多かったのです。 それ以降は確実に、ファンタジスタという言葉が聴かれるように、芸術的なサッカーをする選手が増えました。 つまり、パワーファイター的な選手から、南米のようなテクニシャンを据えて融合したスタイルを、確立してきたのです。 これが全世界的に見て、主流になっているスタイルですね。 つまりこれは、確固たる戦術に基づき、テクニシャンを配し、フレキシブルで、コンパクトなサッカーであり、最先端の欧州スタイルといえます。 ------------------------------------------------- 第2に、ディシプリン=規律というのが欧州サッカーのベースになっているのです。 約束事があり、そこを守って初めて、一人のテクニシャンが自由なサッカーを繰り広げ、ファンタジーあふれるサッカーを可能にするのです。 これは、戦術の重要性の裏づけですね。 南米では、確かに戦術を基礎においてはいますが、そこは気質というものがあり、そこまで厳しいディシプリンは課せられていないのです。 お国柄、民族性、と言ってしまえばソレまでですが、その違いですよね。 さて、日本人の国民性を鑑みた場合、ディシプリンを課したほうがいいのか、それとも、基本以外は全くのフリーでやらせるのか、といったら、どちらのほうが向いていると考えられるでしょうか? オイラの個人的な意見では、日本代表には、ディシプリンがあったほうが生きてくると思うのですね。 見る側にとってつまらないサッカーかも知れませんが、泥臭くも1点を敵より多く取り、勝つサッカーですね。 そのディシプリンの中でサッカーをするのか、ソレを越えてプレーをするのかは、チームの熟練度にかかっているといえます。 ジーコの罪は、その熟練度をあげる、戦術やディシプリンというものがないにもかかわらず、個々の力を最大限に生かそうとしたことであり、それは本末転倒と言うもので、結局、今大会のこの結果が出てきたのです。 ------------------------------------------------- また、日本がサッカーを始めたときに指導してくれた国ははからずも、ヨーロッパのドイツだったのです。 その後、日本代表は、メキシコ五輪で活躍をしましたが、そののち低迷をしていました。しかし、海外で活躍した奥寺や風間なども、ドイツのチームに所属していました。 その後フランスのヴェンゲルがJリーグにきて、一世を風靡しました。 その後、トルシェが育て上げ、見事W杯で決勝Tに02年進出できたのです。 そして、中田をはじめイタリアでプレーをしていましたよね。 中村は、スコットランドのセルティックで活躍しているように、日本人に向いているサッカーはやっぱり、欧州なのですね。 ------------------------------------------------- さて、本題に戻りますが、ジーコが作った06ジャパンは、はたしてブラジル人と、同じように日本人を見ているのか?という疑問にお答えしましょう。 ソレは、たぶん正しくもあり、間違いでもある、が答えでしょう。 今、上記で述べたように、ジーコに欠けているのは戦術でした。 いや、欠けているというより、ジーコの戦術というものは、彼が、活躍した80年代の、ブラジルサッカーだったのですね。 確かに、その時代のブラジル代表とかぶるくらい、技術にあふれた選手が、日本代表にはいます。 中田英を始め、中村、小野、稲本などですね。 つまり、極論ですが、古臭い時代遅れの戦術に、彼らを今風にリミックスしたわけです。 レトロなテイストは郷愁を感じさせますが、サッカー界においては、実際、時代遅れのなにものでもないのです。 また、選手たちは、そもそもがトルシェにより育てられた選手で固められ、その遺産を食い潰しながら、 具体的な、理論に基づいた戦術がなく、行き当たりばったりの采配を、繰り返し続けてきたのです。 それでも、ジーコをはずせなかったのは、薄氷でも結果を残しているから、はずす理由がなかったんですね。 そのツケが、この本大会の結果としてまわってきたわけです。 ------------------------------------------------- では、今後、どのようにチームを作っていけばよいのでしょうか。 今後、日本代表をW杯で勝てるチームにするには、確固たる戦術があり、ビジョンがあり、育成をしてくれる監督が必要でしょう。 再びトルシェという手もありますが、彼は、名将ではありません。 世界的に見て、中の上の監督です。 育成という部分で評価できる監督にすぎません。 4年後ではなく、12年後も安定し、そして、強いチームにするには、今ここで、名将を招聘し、かつ、育成をしてもらう必要があると思います。 そう考えると、育成の上手なオランダ、フランスから選ぶのが一番でしょう。 |
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